電話予約の受け方|必ず復唱する5つ
目次
電話予約は、聞き間違いがそのまま当日のトラブルになる業務です。人数、日時、名前のどれか1つがずれるだけで、当日に席が足りない、来ていないはずの人が来る、という形になります。
この記事では、電話予約で必ず聞く項目と、復唱の仕方を整理します。丁寧な言い回しの話より、間違えない順番の話です。
結論:電話予約は復唱する5つを決めておく
電話予約でいちばん効くのは、必ず復唱する項目を決めておくことです。
決めておく5つは、日時、人数、名前、連絡先、要望です。この5つを毎回同じ順番で復唱すると、抜けが減ります。
ポイントはここです。全部を復唱しようとすると長くなり、途中で切られます。5つに絞ると、10秒から15秒で終わります。
一般には、予約を受ける人によって聞く項目が変わります。ただ、当日に困るのはいつも同じ5つです。ここだけそろえれば、誰が受けても同じ内容が残ります。
電話予約を受ける順番
聞く順番は、日時から入ります。
人数から聞くと、希望の日時が埋まっていた場合に聞き直しになります。日時が取れるかを先に確かめるほうが、やり取りが短くなります。
| 順番 | 聞くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 日時 | 埋まっていれば先に分かる |
| 2 | 人数 | 席や枠の割り当てが決まる |
| 3 | 名前 | 当日の呼び出しに使う |
| 4 | 連絡先 | 変更や確認の連絡に使う |
| 5 | 要望 | 準備が要るものを拾う |
5つ目の要望は、こちらから聞いてください。お客さまから言い出すのを待つと、当日に「伝えたつもりだった」という形になります。
名前の聞き方と書き方
名前は、電話でいちばん間違えやすい項目です。
聞き取れなかったときに聞き直すのは、失礼ではありません。当日に呼び間違えるほうが問題になります。
一般には、漢字の確認まではしない店が多くあります。ただ、同じ読みの人が同じ日に来る店では、確認しておくと当日に混乱しません。
聞き直すときの言葉を決めておきます。「恐れ入ります、もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」で足ります。「え?」と返さないでください。
日時の復唱は曜日を添える
日時の復唱では、曜日を添えます。
「10月3日」だけだと、お客さまが曜日を勘違いしていても気づけません。「10月3日、金曜日」と返すと、違っていればその場で分かります。
時刻も同じです。午前と午後を必ず言葉にします。「7時」では朝か夜か決まりません。「夜の7時」「19時」と言い切ります。
| 復唱の仕方 | 気づけること |
|---|---|
| 日付だけ | 気づけない |
| 日付+曜日 | 曜日の勘違い |
| 時刻+午前午後 | 朝夜の取り違え |
| 日付+曜日+時刻 | どちらも |
人数は大人と子どもを分ける
人数は、大人と子どもを分けて聞きます。
席の用意、椅子の数、料理の量が変わる業種では、この区別が当日の準備に直結します。
小さいお子さまが来る場合は、椅子や食器の要否をあわせて聞きます。当日に慌てて探すことがなくなります。
連絡先を必ず取る
連絡先は、取らないと当日に何も手が打てません。
急に休業になったとき、予約の時間に来られていないとき、準備したものに変更が出たとき。どれも連絡先が無いと動けません。
聞くときは、理由を添えると通りやすくなります。「当日のご連絡のためにお電話番号を頂戴できますでしょうか」と言えば、目的が分かります。
復唱は、数字を区切って返します。「090の1234の5678でよろしいでしょうか」と返すと、聞き間違いがその場で出ます。
予約を断るとき
枠が埋まっているとき、断り方を決めておきます。
一般には、断るだけで終わらせない形が取られています。別の日時か、別の時間帯を1つ添えます。「その時間は満席でございますが、19時半でしたらご用意できます」という形です。
添えるものが無い場合でも、次につながる一言を入れます。「またのご連絡をお待ちしております」で足ります。
予約の変更とキャンセル
変更とキャンセルの受け方も、先に決めておきます。
決めるのは3つです。いつまでなら受けるか、どこまで伝えるか、記録にどう残すか。
キャンセル料が発生する場合は、予約を受けた時点で伝えておく必要があります。当日になって初めて伝えると、トラブルになります。
なお、キャンセル料の扱いは契約の内容によって変わるとされています。金額や条件の決め方に迷う場合は、社内の担当か、消費者庁や所轄の自治体の相談窓口に確かめてください。
予約の記録を1か所にまとめる
予約の記録は、1か所にまとめます。
紙のノートと予約システムと個人のメモに分かれていると、当日に見る場所が決まりません。見る場所が複数あると、必ずどれかが見られません。
まとめるなら、紙でもシステムでもかまいません。大事なのは、電話を受けた人が必ずそこに書くことです。
| 残す場所 | 起きやすいこと |
|---|---|
| 1か所 | 見落としが減る |
| 紙とシステムの両方 | 片方だけ更新される |
| 個人のメモ | その人が休むと消える |
| 記憶 | 必ず抜ける |
受けたあとの申し送り
予約を受けたら、その場で申し送りに1行入れます。
入れるのは、日時、人数、名前、要望の4つ。連絡先は記録のほうにあれば足ります。
申し送りに書くのは、当日の担当が予約の存在を知るためです。記録に入っていても、見に行かなければ気づかれません。
電話予約で使う言葉を10個そろえる
予約の電話で使う言葉は、10個ほどで足ります。
名乗り、日時を聞く、人数を聞く、名前を聞く、連絡先を聞く、要望を聞く、復唱する、断る、変更を受ける、締めの言葉。この10個を1枚にして電話のそばに貼ります。
一覧があると、新しく入った人がその日から電話を取れます。覚えてから取らせようとすると、いつまでも取れません。
当日の確認の電話を入れるか
予約の前日や当日に確認の電話を入れる店があります。
入れると無断のキャンセルが減ります。ただし、入れる時間帯と、留守番だったときの扱いを決めておかないと、かえって手間が増えます。
一般には、前日の日中に入れる形が多くあります。夜遅くや早朝は避けます。つながらなかった場合に何度もかけ直すと、迷惑に受け取られます。
1回かけて、つながらなければそこまでと決めておくと、作業として回ります。
電話予約で名乗る言葉を決める
電話を取ったときの名乗りは、店の印象が最初に決まる部分です。
決めておくのは3つです。店名、担当者の名前、締めの言葉。「お電話ありがとうございます、◯◯でございます」まで固定します。
名前を名乗るかどうかは店によって変わります。名乗ると、同じ人に再度かけたいときに指名できます。予約の内容について確かめたいことが出たときに、話が早くなります。
一般には、3コール以内に取る形が目安とされています。それを過ぎたら「お待たせいたしました」を先に付けます。
予約の枠をどう持つか
電話予約を受けるには、空いている枠がその場で分かる必要があります。
分からないまま「確認してかけ直します」を繰り返すと、他店に流れます。一般には、受ける人が見られる場所に枠の表を置く形が取られています。
枠の持ち方は3つあります。時間で区切る、席で区切る、人数の合計で持つ。扱う業種で向き不向きが変わります。
| 持ち方 | 向いている場面 |
|---|---|
| 時間で区切る | 滞在時間が決まっている |
| 席で区切る | 席の大きさに差がある |
| 人数の合計 | 立ち位置が自由に動く |
| 併用 | 時間帯で使い分ける |
枠をいっぱいまで埋めないでください。当日の飛び込みの分を残しておかないと、来店した人を断ることになります。
予約を受けられない時間帯を決める
電話予約は、受けられない時間帯を先に決めておきます。
いちばん忙しい時間に電話を受けると、目の前のお客さまが待たされます。一般には、混む時間帯は留守番の案内に切り替える形が取られています。
切り替えるなら、案内の中にかけ直してほしい時間帯を入れます。「◯時以降におかけ直しください」まで言うと、次につながります。
聞き取れなかったときの言葉
電話は、聞き取れないことが前提です。
聞き返す言葉を決めておくと、慌てずに済みます。「恐れ入ります、お電話が遠いようでございます」が一般的な形です。
相手の声が小さいことを指摘しないでください。電話の状態のせいにする言い方のほうが、角が立ちません。
2回聞いても分からない場合は、別の言い方で確かめます。名前なら「◯◯様でお間違いございませんか」と、こちらから候補を出します。
予約の内容が当日に伝わる形にする
電話予約は、受けた時点では正しくても、当日に伝わらなければ意味がありません。
伝わらない原因は3つあります。書いた場所が見られていない、字が読めない、要望の欄が空いている。
3つ目がいちばん多く起きます。要望を聞いていても、記録の欄に書かれていないと、当日の担当は知りようがありません。聞いたその場で書く形にします。
一般には、予約の記録に「当日の担当が見た印」を1つ足す形が取られています。見たかどうかが分かると、伝わっていない予約が残りません。
まとめ
電話予約は、復唱する5つを決めると間違いが減ります。
- 日時、人数、名前、連絡先、要望の5つ
- 聞く順番は日時から。埋まっていれば先に分かる
- 日時の復唱には曜日と、午前午後を添える
- 連絡先は数字を区切って復唱する
- 記録は1か所にまとめる。見る場所が複数あると必ず見落とされる
キャンセル料の条件や、個人情報の取り扱いには決まりがあります。判断に迷う場合は、社内の担当か、消費者庁や所轄の自治体の窓口に確かめてください。
よくある質問
Q. 電話予約で何を聞けばよいですか。 A. 日時、人数、名前、連絡先、要望の5つです。この5つを毎回同じ順番で復唱してください。10秒から15秒で終わります。
Q. 聞く順番はありますか。 A. 日時から入ってください。人数から聞くと、希望の日時が埋まっていた場合に聞き直しになります。
Q. 名前が聞き取れませんでした。 A. 聞き直してください。当日に呼び間違えるほうが問題になります。「もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」で足ります。
Q. 漢字まで確認すべきですか。 A. 同じ読みの人が同じ日に来る店では確認しておいてください。当日の混乱が減ります。そうでなければ読みだけで足りることが多くあります。
Q. 日時の復唱で気をつけることは。 A. 曜日と、午前午後を添えてください。「7時」では朝か夜か決まりません。「夜の7時」と言い切ります。
Q. 人数はまとめて聞いてよいですか。 A. 大人と子どもを分けてください。席や食器の用意が変わります。小さいお子さまなら、椅子の要否もあわせて聞きます。
Q. 連絡先を聞きにくいです。 A. 理由を添えてください。「当日のご連絡のために」と言えば目的が分かります。数字は区切って復唱します。
Q. 要望はお客さまから言ってもらえますか。 A. こちらから聞いてください。待っていると「伝えたつもりだった」という形になります。5つ目に必ず入れます。
Q. 満席のときはどう断りますか。 A. 代案を1つ添えてください。「19時半でしたらご用意できます」という形です。添えるものが無くても、次につながる一言を入れます。
Q. キャンセル料はいつ伝えますか。 A. 予約を受けた時点です。当日になって初めて伝えるとトラブルになります。条件の決め方は社内の担当に確かめてください。
Q. 予約の記録はどこに書きますか。 A. 1か所にまとめてください。見る場所が複数あると、必ずどれかが見られません。紙でもシステムでもかまいません。
Q. 申し送りにも書くべきですか。 A. 日時、人数、名前、要望の4つを1行で入れてください。記録にあっても、見に行かなければ気づかれません。
Q. 新しい人に電話を取らせるのが不安です。 A. 使う言葉10個を1枚にして電話のそばに貼ってください。覚えてから取らせようとすると、いつまでも取れません。
Q. 確認の電話は入れるべきですか。 A. 無断のキャンセルは減ります。前日の日中に1回、つながらなければそこまでと決めておくと作業として回ります。
Q. 予約が重なってしまいました。 A. まず記録を見て、どちらが先かを確かめてください。謝って一方を断る判断は、責任者に上げます。その場で決めないでください。
Q. 電話を何コールで取りますか。 A. 3コール以内が目安です。過ぎたら「お待たせいたしました」を先に付けてください。
Q. 名前を名乗るべきですか。 A. 名乗ると、同じ人に再度かけたいときに指名できます。予約の内容を確かめたいときに話が早くなります。
Q. 空き枠がその場で分かりません。 A. 受ける人が見られる場所に枠の表を置いてください。「確認してかけ直します」を繰り返すと他店に流れます。
Q. 枠はいっぱいまで埋めてよいですか。 A. 当日の飛び込みの分を残してください。来店した人を断ることになります。
Q. 忙しい時間に電話が鳴ります。 A. 留守番の案内に切り替えてください。かけ直してほしい時間帯まで入れると次につながります。
Q. 声が聞き取れません。 A. 「お電話が遠いようでございます」と返してください。相手の声が小さいことを指摘しないほうが角が立ちません。
Q. 予約の内容が当日に伝わりません。 A. 書いた場所、字、要望の欄の3つを確かめてください。当日の担当が見た印を1つ足すと、伝わっていない予約が残りません。
Q. 要望を書き忘れます。 A. 聞いたその場で書いてください。あとで書こうとすると必ず抜けます。記録の欄を空けたままにしないでください。