ポイントカードの案内|会計の前に聞く
目次
ポイントカードの案内は、聞くタイミングを間違えると、会計をやり直すことになる業務です。金額を打ち終わってから出されると、取り消して打ち直す形になります。
この記事では、ポイントカードの案内の順番と、よくあるつまずきを整理します。勧める話ではなく、会計を止めない話です。
結論:ポイントカードは会計の前に聞く
ポイントカードでいちばん効くのは、商品を打ち始める前に聞くことです。
打ち終わってから出されると、取り消して打ち直すことになります。後ろに人が並んでいると、その分だけ待たせます。
ポイントは、聞く順番を固定することです。商品をお預かりする、ポイントカードを聞く、打ち始める。この順番で毎回やると、抜けません。
一般には、会計の最後に聞いている店が多くあります。ただ、最後に聞くと、出された時点で打ち直しが確定します。順番を変えるだけで減ります。
聞き方を1つに決める
ポイントカードの聞き方は、1つに決めておきます。
一般に使われるのは、「ポイントカードはお持ちでしょうか」です。持っていない方にも失礼になりません。
避けたいのは、「ポイントカードはよろしいですか」です。何を聞かれているかが伝わりません。「よろしいですか」は、要るのか要らないのかが曖昧になります。
| 避けたい聞き方 | 言い換え |
|---|---|
| ポイントカードはよろしいですか | ポイントカードはお持ちでしょうか |
| カードはありますか | ポイントカードはお持ちでしょうか |
| ポイントつけますか | ポイントカードはお持ちでしょうか |
言葉をそろえると、聞いた・聞かないの差が無くなります。人によって言い方が違うと、答えるほうも迷います。
持っていないと言われたとき
持っていないと言われたときに、その場で作るかどうかを聞くかは店の方針で決めます。
一般には、混んでいる時間は勧めない形が取られています。作る手続きに時間がかかり、後ろが待つためです。
勧める場合は、短く伝えます。「その場でお作りできます」の一文で足ります。長く説明すると、断りにくくなって印象が悪くなります。
断られたら、そのまま会計に進みます。もう一度勧めないでください。
会計のあとに出されたとき
打ち終わってからカードを出される場面は、必ず起きます。
このときの対応を、先に決めておきます。取り消して打ち直すのか、あとから付けられるのか、付けられないのか。
| 対応 | 起きること |
|---|---|
| 取り消して打ち直す | 後ろが待つ。処理の記録が残る |
| あとから付ける | 仕組みがあれば早い |
| 付けられない | お客さまが納得しにくい |
3つ目の場合は、伝え方を決めておきます。「恐れ入ります、お会計後はお付けできない仕組みでございます」と、仕組みの話として伝えます。担当者の判断に見えると、交渉になります。
名義の確認
ポイントカードは、名義の確認が要る場面があります。
本人以外が使おうとする場面、家族のカードを出される場面。一般には、会員規約で本人利用に限るとされていることが多くあります。
現場で判断しないでください。規約がどうなっているかを確かめて、それに沿って対応します。規約に無いことを、その場で決めないでください。
なお、会員の情報の取り扱いには法令上の決まりがあるとされています。判断に迷う場合は、社内の担当か、個人情報保護委員会の窓口に確かめてください。
読み取れないとき
カードが読み取れない場面があります。磁気の不良、汚れ、バーコードの傷。
一般には、手入力で番号を入れる方法が用意されています。使えるかどうかを、事前に確かめておきます。
手入力できない場合は、その旨を伝えて、再発行の案内をします。「読み取れません」だけで終わると、行き止まりになります。
読み取れなかった記録は残しておきます。同じ種類のカードで続くなら、読み取り機の側に原因があります。
スマートフォンのアプリ
ポイントカードがアプリになっている場合、別のつまずき方をします。
起動に時間がかかる、通信が届かない、画面が暗くて読み取れない。どれもお客さまの端末側の問題で、こちらでは直せません。
一般には、待つか、先に進むかを選んでもらう形が取られています。「お先に会計を進めてもよろしいでしょうか」と聞きます。
店内の通信が弱い場所がある場合は、レジの位置か、無料の通信の用意を検討する材料になります。
会計を止めないための備え
ポイントカードで会計が止まる場面は、だいたい決まっています。
| 止まる場面 | 備え |
|---|---|
| 打ち終わってから出される | 先に聞く |
| 読み取れない | 手入力の手順を覚える |
| アプリが開かない | 先に進む案内を決める |
| 規約の確認が要る | 規約を手元に置く |
4つ目が抜けやすい部分です。規約が事務所にしかないと、その場で確かめられません。よくある項目だけを1枚にして、レジのそばに置きます。
ポイントの説明を求められたとき
ポイントの貯まり方や使い方を聞かれる場面があります。
現場が答えられるのは、基本の部分までにします。何円で何ポイント、いつまで使えるか、何ポイントから使えるか。
細かい条件は、その場で答えないでください。対象外の商品、キャンペーンの重複、有効期限の延長。どれも間違えると、あとから訂正することになります。
答えられない場合は、問い合わせ先を伝えます。カードの裏面に書かれていることが多くあります。
記録に残す
ポイントに関わるつまずきは、記録に残します。
残すのは3つです。日時、何が起きたか、どう対応したか。
溜まると、同じ場面が並びます。打ち直しが多いなら聞く順番を、読み取れないが多いなら機器を見ます。
件数が多い場面から手を打つと、会計の止まる回数が減ります。1件ずつ対応していると、根本が変わりません。
新しく入った人への渡し方
ポイントカードの扱いは、新しく入った人が最初につまずく部分です。
渡すのは3つです。聞く順番、聞く言葉、読み取れないときの手順。
規約や細かい条件は渡さなくて足ります。答えられないときに問い合わせ先を伝える、という形にしておけば、間違った説明をしません。
ポイントの付け忘れが起きたとき
聞き忘れて、ポイントを付けずに会計を終えてしまう場面があります。
このときの対応も、先に決めておきます。レシートを持ってきてもらえば付けられるのか、その場でしか付けられないのか。
一般には、当日中ならレシートで対応できる仕組みを持っている店があります。仕組みがあるかどうかを、現場が知っておく必要があります。
付けられない場合は、謝ったうえで、次回からの案内をします。「次回はお先にお伺いいたします」と伝えると、行き止まりになりません。
ポイントを使うと言われたとき
ポイントを使う場合は、使う前に残高を伝えます。
「◯◯ポイントございます。何ポイントお使いになりますか」と聞きます。全部使うか一部かを、こちらで決めないでください。
使ったあとは、残りのポイントを伝えます。レシートに出る場合でも、口頭で一言添えると確かめやすくなります。
使えない商品がある場合は、打つ前に伝えます。会計の途中で「この商品には使えません」と言うと、やり直しになります。
複数のカードを出されたとき
ポイントカードを複数出される場面があります。自店のカードと、共通のポイント。
一般には、両方に付けられる場合と、どちらか一方の場合があります。仕組みを知らないと、その場で迷います。
迷ったら、お客さまに確かめます。「両方にお付けできます」「どちらかをお選びいただけます」と、仕組みを伝えて選んでもらいます。
こちらで勝手に選ばないでください。あとから「別のほうに付けたかった」という話になります。
混雑時のポイント案内
混んでいる時間帯は、ポイントの案内そのものが会計を遅らせます。
聞くこと自体は変えません。変えるのは、持っていない方への勧誘です。混雑時は勧めない、と決めておきます。
一般には、レジに並んでいる人数で線を引く形が取られています。3人以上並んでいたら勧めない、といった形です。
線があると、その場で迷いません。「今は勧めるべきか」を毎回考えていると、会計が止まります。
仕組みが変わったときの伝え方
ポイントの仕組みは、キャンペーンや制度の変更で頻繁に変わります。
変わったときに、全員に同じ内容が届く形にしておきます。一部の人だけが知っていると、お客さまへの説明が食い違います。
伝えるのは3つです。いつから変わるか、何が変わるか、聞かれたときの答え。
3つ目が抜けやすい部分です。変更の内容だけを伝えても、その場で何と言えばよいかは分かりません。答え方まで用意します。
ポイントの案内が負担になっていないか
ポイントの案内は、数が求められると負担になります。
新規の獲得数を個人の成績にすると、断られた回数が積み重なって、声をかけるのが怖くなります。
一般には、店全体の数字として見る形が取られています。誰が何件取ったかではなく、店として何件かで見ます。
案内そのものを減らす判断もあります。混雑時は勧めない、レジでは聞くだけにする。会計を止めないことのほうが、結果として店の評価につながります。
まとめ
ポイントカードの案内は、会計の前に聞くと止まらなくなります。
- 商品を預かる、カードを聞く、打ち始める。この順番を固定する
- 聞き方は「ポイントカードはお持ちでしょうか」の1つに決める
- 打ち終わってから出された場合の対応を先に決めておく
- 付けられない場合は仕組みの話として伝える。担当者の判断に見えると交渉になる
- 細かい条件は答えず、問い合わせ先を伝える
会員の情報の取り扱いや、規約の適用には決まりがあります。判断に迷う場合は、社内の担当か、個人情報保護委員会の窓口に確かめてください。
よくある質問
Q. ポイントカードはいつ聞きますか。 A. 商品を打ち始める前です。打ち終わってから出されると、取り消して打ち直すことになります。
Q. 何と言って聞きますか。 A. 「ポイントカードはお持ちでしょうか」です。「よろしいですか」は、要るのか要らないのかが曖昧になります。
Q. 持っていないと言われたら勧めますか。 A. 店の方針で決めてください。混んでいる時間は勧めない形が一般的です。勧めるなら一文で短く伝えます。
Q. 断られたらもう一度勧めてよいですか。 A. そのまま会計に進んでください。もう一度勧めないでください。
Q. 会計のあとに出されました。 A. 対応を先に決めておいてください。打ち直す、あとから付ける、付けられないの3つのどれかです。
Q. 付けられないと伝えにくいです。 A. 仕組みの話として伝えてください。担当者の判断に見えると、交渉になります。
Q. 家族のカードを出されました。 A. 会員規約を確かめてください。規約に無いことを、その場で決めないでください。
Q. カードが読み取れません。 A. 手入力で番号を入れる方法があるか、事前に確かめておいてください。できない場合は再発行の案内をします。
Q. 「読み取れません」だけでよいですか。 A. 行き止まりになります。次にできることを必ず添えてください。
Q. アプリが開きません。 A. お客さまの端末側なので、こちらでは直せません。「お先に会計を進めてもよろしいでしょうか」と聞いてください。
Q. 店内で通信が届きにくい場所があります。 A. レジの位置か、無料の通信の用意を検討する材料になります。記録に残して、件数で判断してください。
Q. ポイントの条件を聞かれました。 A. 基本の部分までにしてください。対象外の商品や、キャンペーンの重複は答えないでください。間違えると訂正することになります。
Q. 答えられないときは。 A. 問い合わせ先を伝えてください。カードの裏面に書かれていることが多くあります。
Q. 何を記録しますか。 A. 日時、何が起きたか、どう対応したかの3つです。件数が多い場面から手を打ってください。
Q. 新しい人に何から教えますか。 A. 聞く順番、聞く言葉、読み取れないときの手順の3つです。規約や細かい条件は渡さなくて足ります。
Q. 付け忘れてしまいました。 A. 対応を先に決めておいてください。当日中ならレシートで対応できる仕組みを持つ店があります。付けられない場合は次回の案内を添えます。
Q. ポイントを使うと言われました。 A. 使う前に残高を伝えてください。全部使うか一部かを、こちらで決めないでください。使ったあとは残りを伝えます。
Q. ポイントが使えない商品があります。 A. 打つ前に伝えてください。会計の途中で言うと、やり直しになります。
Q. 複数のカードを出されました。 A. 仕組みを伝えて選んでもらってください。こちらで勝手に選ばないでください。あとから別のほうに付けたかったという話になります。
Q. 混んでいるときも勧めますか。 A. 聞くことは変えず、勧誘だけをやめてください。並んでいる人数で線を引くと、その場で迷いません。
Q. 仕組みが変わったときはどうしますか。 A. 全員に同じ内容が届く形にしてください。いつから、何が変わるか、聞かれたときの答えの3つを伝えます。
Q. 変更の内容だけ伝えれば足りますか。 A. 足りません。その場で何と言えばよいかは分かりません。答え方まで用意してください。
Q. ポイントの獲得数を成績にしてよいですか。 A. 店全体の数字として見てください。個人の成績にすると、断られた回数が積み重なって声をかけるのが怖くなります。